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2014.11. 7.Up Dated.
金融緩和による高騰

 10月31日に日銀の追加緩和策が発表されると、株式市場・REIT市場とも一挙に高騰しました。 為替相場が円安に振れたことで輸出関連企業の株価が上昇するのはそれなりに頷けますが、それでも来年3月期決算まで今の円相場が続く訳でもないので、直ちに、株価が上昇するのは行き過ぎの感があります。 尤も、株式投資は短期勝負ですから、材料があるうちに上げて売り抜くというのも投資パターンですから仕方ないのかも知れません。
それにしても、短期で鞘抜きをする主体に媚びを売るような政策は頂けません。 日銀も、そういう連中を相手にしていると思うと情けない感じがしますが、「何でもあり」という事ですから、この際節操は横に置いてという事でしょう。
REITも同じように上昇し、発表当日に東証REIT指数が1,700ポイントを超え、翌月曜日には1,734.88ポイントまで高騰しましたが、この勢いも長くは続かず、木曜日には1,700ポイントを割り込みました。
では何故REITが上昇したのか?円安のメリットとは何か?等と考えても余り意味はありません。 株式が上昇したので、それに引き摺られて短期売買主体が一時的に踊っただけですから、快晴が多い冬でも雨は降るという程度に考えれば良いと思います。

一方、この状況が利した銘柄もあります。 日本ヘルスケア投資法人が11月5日に上場しましたが、正に瞬間的に季節外れの突風が吹いたような時でしたから、初値がIPO価格を5割近く上回りました。ヘルスケアREITを後押ししている国交省はグッドタイミングと思っていそうですが、それは物事を短期にしか見ない猿知恵とも言えます。
国交省の役人がどう思うと関係ありませんが、日本ヘルスケア投資法人の資産運用会社が同じようなレベルだと、ヘルスケアREITは何れ頓挫することになりそうです。
新たな物を軌道に乗せるのは、人の知恵と努力ですから、単なる僥倖に頼っているようでは、何れは弾切れです。
ヘルスケアREITを続けるには、相当な覚悟と不断の努力が必要ですが、それなくして出てきたのであれば、直ぐに馬脚を現します。 資産運用会社に、誰かが笛を吹けばすぐに踊るような証券会社体質が染みついていなければ良いのですが、どうなのでしょうか。

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