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2014. 6.20.Up Dated.
投資口取引動向から見える投資家層

 5月の投資口取引動向を見ると、売買高は前月より低下したものの、東証REIT指数の月間変動率は今年の傾向のままなので、投資家の取引態様に大きな変化はなさそうです。
それでも、東証REIT指数の月間平均値は前月より38.54ポイント上昇していますので、取引内容に大きな変化はないまま、じわじわと上昇しているのが分かります。
データから考えると、東証REIT指数1,600ポイントは過熱のスタートになりますから、この水準まで上げるのは躊躇いがあるようですし、それに取引市場の常連者は簡単には乗ってくれないでしょうから、既存の投資家群では今のまま状態を続けるのが精一杯ではないかと思います。
従って、これ以上の上昇には、新たに参加してくる投資家群が必要になりますが、今の所、有力な投資家群が居ません。
外国法人が日本のREITに多くの資金をつぎ込む可能性は低いですし、短期売買主体でもありますから、自分達が主導して相場上げる動きにはなりそうもありません。
そうなると、未だ動いていないNISA投資家がターゲットになります。
相場上昇に釣られてNISAが参入してくれば、短期売買主体の思惑通りになりそうですから、何とか撒き餌をしているようにも思えますので、もう暫くは1,600ポイントを天井としつつも少しずつ上昇させる動きが続きそうです。
同じ個人投資家でもREIT市場の個人は短期売買取引を中心とし、常に売り越しの常連ですから、この投資家群はターゲットになりません。
本来の長期保有前提の個人投資家は調整局面を待っているようにも見えますから、今の状況ではウェイティングになります。
こうなると、撒き餌だけでなく、更に煽ってくれるマスコミが必要になります。根拠がなくても投資口価格が更に上昇しそうなので、「今が買い」という論調が加われば援護射撃になりますから、この動きが必要でしょう。
尤も、私に取材するようなマスコミはそんな論調にはなりませんから、煽るようなマスコミは限定されます。それにREIT市場の取引常連者はマスコミの煽りには反応しませんから、不慣れな投資家、ムードで買ってくれる投資家向きのアナウンス効果を期待したいのではないかと思います。

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