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2014. 4.11.Up Dated.
長期投資の難しさ

 NISAがスタートしても、実際に投資市場に流れた金額は少なく、大半の投資家はウェイティング状態にあるようです。
これにはいくつか原因がありそうですが、NISAのような長期投資に対して有効なガイダンスが存在していないのも大きな理由ではないかと思われます。
株式投資でも5年先までの企業業績や経済環境(国内及び国際)を見通すことは現実的には不可能ですから、長期で投資する程投機的要素が強まってしまいます。
それに加えて既存大手企業はほぼ熟成していますから、株式投資では株価の上振れ要素より経済環境の変動による下振れ要素の方が大きくなると考えられますので、長期投資ではなく、機を見て売り抜く短期投資の方が向いているとも言えます。
かつての高度経済成長期のように新興企業に急成長の可能性がある時代であれば、株式投資は面白いですが、今日のように熟成した経済環境では、投資対象よりは売買タイミング等の投資手法によって面白味を追求しがちになるのもやむを得ないとも言えます。

一方、本来の長期投資商品であるREITはどうなのかですが、こちらもNISA資金の流入は微々たるもののようです。
最近の決算見ると、2014年1月末現在の個人投資家数は増えるどころかNISA前より減少していていますから、こちらも投資家はウェイティングになっていると考えられます。
REITは株式に比べれば長期での見通しが付き易いのですが、その見方のスタンダートが確立している訳でもなく、判断材料が整備されてもいません。
加えて、証券会社は長期投資としてのREITの見方となると、素人と同じレベルですからやはりガイダンスは期待出来ません。こういう状態で、理屈上でREITがNISA向きだと言われても投資家は動きようがありません。
こういう環境の中で、私が定期的に実施している投資家セミナーの次回の開催予定に対する問い合わせがいくつか来ています。
今日のREIT市場を見ると、NISA以外の投資でもやはり中長期で見る必要がありますし、重要な判断ポイントは巡航分配金水準と分配金利回りの見方だと言えます。
現在いくつかの視点でデータ分析を行っている途中なので、6月中旬以降に実施出来るのではないかと考えています。 そして次回は、中長期投資の為のインデックスらしきものも作れればと思っています。


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