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2013.12. 6.Up Dated.
NISA投資をいつ開始するか
 
 いよいよ来月からNISAがスタートしますので、いつ目当ての投資商品を買おうかと考えている人も多いと思います。売る側にとっては、いち早く購入して欲しいでしょうから、遅くても1月中というセールストークが多くなるのでは思いますが、ここは冷静に考えるべきです。特に「早く買わないと、どんどん上がりますよ」というセールストークには要注意です。
NISAは長期投資ですから、先ずは配当利回り優先で投資商品を選別する必要があります。価格が上がれば配当率は下がるので、「どんどん価格が上がる」ような投資商品はNISA向きではありません。
配当金とは期末分配金の事ですから、権利確定日の3営業日前までに購入すれば分配金を得られますので、3月決算であれば、3月下旬までの間であれば良いのです。
従って、この期間で最も価格が低くなる時が買いのタイミングになります。
REITであれば、投資法人によって決算月が異なっていますから、狙っている投資法人の決算月を踏まえながら、やはり投資口価格が低くなる時がベターなのです。
所が、私の予想では来年1〜3月はどの投資商品もNISA相場で上昇しそうなので、余り良いタイミングだとは言えません。
それよりは、NISA相場が一段落して落ち着いてきた時の方が有利です。
普通に考えれば4月以降になりますが、REITであれば例年6月や8月に循環変動で調整が起こりますので、このタイミングまで待ってゆっくりと品定めした方が良いと思います。
特に、NISA初年度は状況が流動的になりますから、焦って高値で掴んでしまうと後で後悔しますので、少なくとも上半期中(6月)まではウォッチャーになる位の余裕が必要です。
また売る側のセールストークで判断してしまう人は、元々投資には向いていませんから、100万円は別の使い道を考えた方が良いと思います。
NISAは100万円だと言っても立派な投資ですから、投資初心者が気軽に出来るものではありません。
例えば、投資信託を購入し分配金を再投資すれば、複利で利益が増えますというようなセールストークを信じて買うのもいけません。投資利益を回収しないまま継続すれば、相場が下がった時に元本だけしか戻らなかったり、更には元本が減少して戻ったりもしますから、投資期間中に利益の一部を回収しておく方が良いのです。
普通に考えれば、これらは当たり前の事ですが、売る側にとってはメリットが少なくなってしまうので、こういう見方が露出するケースは少ないのです。
買いがないがしろされるのは日本のビジネス慣行だとも言えますので、NISAもその事を踏まえて慎重に構えるのが良いと思います。

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