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2013. 8.30.Up Dated.
今後のエクイティ戦略
 


 前掲のグラフは2004年4月〜2013年8月までの東証REIT指数月間平均値と取引市場の月間売買高の推移です。
棒グラフが東証REIT指数の動きですが、ご覧のようにアベノミクスによって上昇した相場が少し落ち着いてきました。
8月末には4日連続で1,300ポイントを下回っていますが、今後は循環変動を繰り返す巡航状態に移行すると考えられますので、1,300ポイントを挟んで上下すると予想されます。
一方、悲観的に見る人は、再び1,000ポイントを下回る可能性も心配するかも知れませんが、今年前半の好調な市場によって多くの銘柄が増資を行い、昨年のように動きの取れない銘柄が多くを占めていた状態からは脱却しましたので、REIT側は体力を回復した投資法人が増えました。
余力が生まれたことで、各銘柄ともNISAに向けたエクイティ戦略を練っているものと推測されますが、個別に見ると動きたくても動けない銘柄もあります。
それは、投資口価格が高くなっている銘柄だと言えます。
100万円/口に達している銘柄がNISA用に投資口分割を行うとなると、8〜10分割しなくてはなりません。
それに、これらの銘柄は短期売買が主流になっているのと、既に個人投資家は一桁台の投資主構成比率まで低下していますので、投資口分割は大口投資家からの反発も予想されます。
更には、保有するオフィスビルのパフォーマンスが長期低下傾向に陥っていて、様々な対策によって分配金水準を維持しようとしている最中なので、余裕がないとも言えます。
こうなると、投資口分割は先送りになり、REITを牽引している投資口上位銘柄が動かないことで、様子見をしている銘柄も右に倣えになりそうです。
尤も、自らの考えも持たず他者の動向だけで判断するような投資法人はREITとしては二流ですから、それはそれで投資判断に使えます。
こう考えると、年内から来年3月位までの期間にどういうエクイティ戦略を打ち出すかはREIT投資にとって分かり易い選別基準になります。
まして長期投資では資産運用会社の能力が重要な判断要素になりますから、それを見極められる良い機会だとも言えますので、暫くは投資口価格の動きよりは資産運用会社の動きに注目する方が良さそうです。

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