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2012. 9.14.Up Dated.
住宅指数について
 
 国交省が8月29日から住宅指数の試験運用を開始しました。
表示上は不動産価格指数になっていますが、使われるデータは更地・建物付土地・マンションの取引データなので、住宅用途のサンプル数が多くなり、住宅指数という面が強くなりそうです。
2008年度の平均値を100として各年度の推移を表していますが、対象は全国一律となっているのと、集計地域単位が広すぎるという欠点があります。
例えば、東京という単位はなく、南関東圏という地域で括られていますが、実際の不動産価格動向を見るならば、最低でも東京23区内という単位は必要になります。
国内の不動産価格は東京を頂点としたピラミッド構造を為していますから、頂点に該当する東京の集計単位を細分化することで、不動産価格の動向を認識することが出来るはずです。
特にマンションのように流通量が圧倒的に多い東京と、取引量が少ない地方を並列に並べても余り意味がありません。 また地方でも北海道では札幌の取引量がダントツですから、せめて政令都市ぐらいは単独集計してもらいたいと思います。
未だ試験段階の運用なので少しずつ改善されるでしょうが、実際の経済活動に役立てたり統計資料として使われるには、もっと明確な視点でデータを集計・分析する必要があります。
私もREITのデータを集計分析していますが、地域単位は、最低でも23区内に絞り込んでいますし、更に細分化して各データの推移を把握しています。
そう考えると、試験段階ではあるものの、この住宅指数が使われるのは、今の所新聞などのマスコミに限定されると思います。
国交省は最終的に不動産取引の活性化を目指しているようですが、不動産取引に活用されるデータとしては程遠いですから、更なる改良が必要となります。
今の内容では税金を使う程でもありませんので、このままで運用するならば、元データを公表して民間に集計して貰った方が遥かに進んだ内容になるのと、コストも掛からないだろうと思います。エクセルデータかCSVで提供してくれば、簡単にソートしたり集計したり出来ますから、その方が役立つような気もします。

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