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2011. 6. 3.Up Dated.
困った政局
 
 衆議院に内閣不信任案が提出され、どうにか否決されたようですが、仮に可決されて解散になったら総選挙にまで行くつもりで騒いでいたのでしょうか。
まともな時局感があれば、この時期に総選挙なんてとんでもないと言うのが常識的感覚ですから、不信任案を提出した側の頭の中を覗いてみたい気持ちです。
震災によって、経済分野が大きな影響を受け、各市場に難しい問題が生じていて、それに対する有効な対策がない状態で、何が不信任なのかと思います。
率直に言って、これからは更に難しい局面になりますから、これをどうするかと言う政策も掲げないで、騒ぎを起こすのは無責任の極みです。
尤も、このような大きな災害があると、それに対する人の反応や対応は普段とは違ったものになるようです。
私も、阪神大震災の時に管轄の神戸営業所の事態収拾と人心掌握に腐心しましたが、地震直後の社員の反応には色々と考えされました。
先ず、
 1.明確に自分の事を優先して考える人
 2.言葉少なに考え込んでしまう人
 3.リーダーシップを発揮しようとする人
 4.何となく大勢に付いていく人
という具合に分けられました。
勿論、以上の複数の傾向を表す人も居ますが、自分の事を優先する人は、非常にはっきりしています。
他人がどういう状況にあるかは十分に知っていて、確信犯的に自己の都合を優先します。その行動と言動には普通の人の理解を超えていますから、その理由なり考え方を尋ねると、色々な理屈を並べたてます。そして、その抗弁を聞くと、こちらも諦めてしまいます。 説得することは困難ですし、言いくるめられるような気質でもありませんから、放免するしかありません。
要は何を言いたいのかと言うと、人心に反して騒ぎを起こす人は普通に居るということです。そして、そのような人の考え方を理解することは意味がなさそうだという点です。
阪神大震災の時は早急な復興が目的でしたから、こういう難しい人間は不問にして、ひたすら復興に向かいましたが、更に悪く言うと、兎に角復興に向かうという多くの人の常識的な考えの隙を突いて、一層増長し騒ぎます。
恐らく政治家にも同じような気質を持った人も居るでしょうから、最良の方法は付き合わないということしかなさそうです。(それが出来ない人には、常に頭痛の種ですが、逆に見ると、それこそが存在理由だと思っているのです。)

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