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2010. 5. 7.Up Dated. | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
投資法人の赤字転落 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャパン・シングルレジデンス投資法人(略称;JSR)の発表によると、第10期(平成22年7月期)の決算予想が赤字になりました。
赤字転落の理由は、リファイナンスによる金融費用(支払利息と融資手数料)の増加と発表されていて、前回予想時見込みより89百万円増加した為とされています。 因みに、JSRの過去4期分の収益率を見ると次のようになっています。
元々、JSRの営業外費用率はかなり高い水準にあって、これが経常利益を圧迫する収益構造になっていましたが、一方、営業総利益率と営業利益率は標準的なレベルに収まっていました。 それが今回の発表では、営業外費用率が40%超となり、営業利益率を超えてしまい経常利益段階では赤字になりました。 LTVは過去4期殆ど変化がないので、借入金が増えている訳ではありません。 一方、JSRと同水準のLTVにあるビ・ライフ投資法人の平成21年11月期を見ると、営業外費用率は20.67%と、JSRの半分になっています。 従って客観的に見ると、JSRの営業外費用率40%超は異常な状態だと言えますし、超高金利の融資条件を飲まざるを得なかった結果だと言えます。 それでは、これは何処の責任なのでしょうか? 高い金利を要求した金融機関にも一端の責任がありそうですが、やはり投資法人と資産運用会社の責任が大です。 JSRの財務構造の悪さは4期前から目立っていましたから、当然その対策を講じなくてはなりません。 そして対策とは合併しかありませんから、遮二無二それに向けて動くべきなのです。 勿論ある程度は動いたのだと思いますが、金融機関は努力が足りないと見たのではないかと思います。 ラサール ジャパン投資法人が日本リテールファンド投資法人に吸収合併された際、職を失うことになったラサール側の資産運用会社の役員が漏らした言葉があります。 投資家の事を考えると「これで良かったと思います」「これしかなかったと思います」と少し寂しそうに言いました。 この役員は合併によって報われる事はありませんが、REITは投資家の為の仕組みだと理解していましたので、この動きと決断が出来たのだと思います。 |
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