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2009. 1.23.Up Dated. | ||||||||||||||||||||||||||||
野村不動産オフィスファンド投資法人の物件取得について | ||||||||||||||||||||||||||||
1月14日付で、野村不動産オフィスファンド投資法人(NOF)から保有資産の売却と取得が発表されました。 詳細については、NOFのニュースリリースをご覧頂ければ分かりますので省きますが、今回の取引について私なりの疑問と見解を述べたいと思います。 今回発表された取得乃至取得予定物件は以下の4物件です。
この不動産取引4件は、オリジネーターとの取引ですので、当然利益相反のチェックが必要となりますが、先ず第一感として、この時期に築20年前後の中規模ビルを取得する理由は何かという点です。 普通に考えれば、「不動産価格が下落している今日割安で買える」とか「ポートフォリオ全体のパフォーマンスに寄与する」という理由を期待しますが、発表された予想NOIから見ると決して割安とは言えません。 また、NOFの直近期(第10期)のポートフォリオNOI利回りは5.48%ですから、今回の4物件の取得によって平均利回りを引き下げます。 これを簡単に言うと、この時期にポートフォリオNOI利回りを引き下げるような中規模Bクラスビルを、オリジネーターから買う合理的理由は何かということになります。 プレス発表では、平均築年数の低減(-0.7年になる)と東京圏の保有比率の上昇を唱っていますが、何となく取って付けたような響きがあります。 NOFのオリジネーター間取引については、私は過去何度か異論を述べていて、グレーな取引の多い投資法人だと思っています。 この事は直に資産運用会社にも申し上げたこともありますが、一向に改まりません。 一方、売主である野村不動産側から見れば、単純にこの4物件の出口として投資法人が協力してくれたという事が言えます。 下手をすれば足元を見られて買い叩かれる可能性もありますから、こういう時にREIT投資法人を設立したメリットが感じられるはずです。 現在、NOFの投資口価格は50万円台前半になっていますが、投資口簿価(出資総額÷発行済投資口数)は直近期で607,773円ですから、投資法人としては、何とか投資口募価以上に投資口価格を誘導したいはずです。 まさか、今回のディールによって投資口価格が上がると思っているとは考えられませんが、この時期の投資法人の投資家に対する責務としては、投資口価格を何とか正常値まで押し上げる事です。 それには先ず、パフォーマンスを上げる事が必要ですので、オリジネーターの社長がどんな渋い顔しても、最低でもポートフォリオNOI利回り以上で取得交渉に臨む覚悟が欲しかったところです。 尤も、私がこんな事をいくら言っても銘柄側当事者には関係がなさそうですし、コンプライアンス委員会の承認も取ってあるということでしょうが、REITの再生が急務になっている今日、もう少し大局的な見方も欲しい処です。 |
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