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2007.12.14.Up Dated. |
再び上場中止 |
前回のコラムでジェイリート投資法人の上場中止を書いたばかりですが、続いてエイブルリート投資法人も上場中止を発表しました。 エイブルリート投資法人の予想配当金は、第2期(平成20年12月期)で12,217円/口でしたから、レジデンス系銘柄としては一般的な水準を維持しています。 従って、上場中止の原因となったのは、配当金や保有資産の質の問題ではなく、オリジネーターを含めた信頼度ではないかと考えられます。 この2件の上場中止によって、今年の新規上場は2銘柄となり、年間2銘柄の上場はJREITが始まった2001年以来です。 これらの上場中止組が再参入してくるのかは分かりませんが、エコロジー・リート投資法人のように音沙汰がなくなるという事もありそうです。 一方、この状況を見てJREIT進出を図っていたところは、更に慎重になっているようで、来年以降の上場にも影響を与えそうです。 これらの動きを一部のマスコミではJREITの低迷と見る向きもありますが、新規上場銘柄に対する投資家の警戒感は健全な姿です。 2001年、2002年の頃は、どのような銘柄であっても投資家は警戒感を持って見ていました。 銘柄側も投資家の懸念が分かっていましたから、投資家が安心するような投資方針を打ち出し、市場と対話を進めながら実績を重ねて行く事で、徐々に評価を得てきたという経緯があります。 この姿を低調と見るのは、株式の新興市場のように、何でも良いから取り敢えず上場するというのを正常と見ているからです。 外野から見ればそうなるのかも知れませんが、自らのリスクで資金を投入する投資家にとっては慎重になるのが当然です。 こういう事象を見るたびに、マスメディア等は既に世の中の実態から遅れてきているのではないかと感じます。 先日もマスコミ関係者から、「事の是非よりも何か事件が起きたり変動があったりした方が良い」という本音とも思われる言葉を聞きました。 野次馬的な見方をするマスコミ関係者と、自らのリスクを認識して行動する投資家とは、視点も情報に対する反応も異なります。 恐らく、来年もJREITには色々な動きがあると思いますが、その度に、視点のギャップがあると考えられますので、投資家は、ますます自らの視点を磨き、野次馬的な見方に踊らされないようにする事が肝要になると思います。 |
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