JREITに投資している個人投資家の数はどの位なのかは明確ではありませんが、各銘柄が発表する数が1万人前後なので、概算で41銘柄では延べ40万人位、個人投資家の平均保有口数が1.5口程度なので、大凡25万人かと思われます。
なかには一人で10口以上保有している個人投資家も居ますし、JREITが始まった2001年から投資をしている人もいます。
私が行うセミナーに出席した人の話を聞くと、4〜5銘柄に分散投資したり、1銘柄に複数口投資したりしている人もいます。
そのような投資家の中でも、私が驚いたのは、日本ビルファンド投資法人の投資口を47万円/口で買った方が居たことです。
日本ビルファンド投資法人の株価が最も下がったのは2002年1月でしたので、この時期に買い、更に、この方は昨年までホールドしていたようですので、約4倍の株価になっています。
JREIT投資では、このケースが最もキャピタルゲインが得られた例ですが、大半の個人投資家は、値上がり途中で売却益を出してしまうので、最大のキャピタルゲインを手にする人は稀だと思います。
私の周囲には、JREIT誕生時から投資をしていた人も居ましたが、やはり何年か前に売却して利益確定をしてしまった人がほとんどです。
それでは、これからJREIT投資を始めようとする人はどうなのかと言うと、これからはかつてのような大きなキャピタルゲインは期待出来ません。
既に、大半の銘柄の株価が上昇してしまっていますので、今後はキャピタルロスの方が心配です。
従って、株価が下がる可能性が小さく、且つ、配当金が中長期(3〜5年)で安定していそうな銘柄を探すのが、これからのJREIT投資の要諦です。
具体的には、株価が天井(200万円/口)近くまで上昇しておらず、しかも、予想配当率が2%台半ば以上ある銘柄の中から選ぶのが一つの方法です。
勿論、日本ビルファンドやジャパンリアルエステイトのような老舗人気銘柄も悪くはありませんが、こちらは、機関投資家等の大口投資家にとっての投資必須銘柄という事で、株価が高値で張り付いていますので、個人投資家はもう少し違った視点で探す方が賢明です。
一つの見方としては、今後、息の長い外部成長が期待出来る不動産を投資対象としていて、資産運用の機動性のある銘柄という選別方法があります。
息の長い外部成長とは、今後も物件の新規供給が続く不動産で、且つ、物件供給をオリジネーターに全面的に頼っていない銘柄になります。
資産運用の機動性とは、資産の入れ替えや売却というオプションが取り易いというのもチェックポイントです。
こういう前提で投資対象銘柄を絞れば、いくつかの銘柄が浮上すると思いますので、一度試みてはどうかと思います。
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