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2006.11.23.Up Dated.
J-REITの独自性


 最近のJREITの株価推移を見ると、以前のような株式市場と連動した動きから少しずつ離れているように思えます。
株式市場の動きをTopixで追ってみると、東証REIT指数の動きがこれに追随していたのが今までの傾向ですが、今年の9月位から両者の傾向が微妙に異なっているように見えます。
この現象が一時的なものなのか、それとも、今後も両者の傾向に相関関係が薄れていくのかは速断出来ませんが、本来、JREITは株式市場や債券市場とは異なる動きを示す投資商品として期待されていましたので、この傾向が続けばJREIT市場の自立に繋がります。
投資家から見ても、JREITが株式や債券と異なる動きを示すようになれば、ポートフォリオにとって有効に作用しますので歓迎すべき状態だと思います。 僅か数ヶ月の動きでJREITに過大な期待を持つのは早計ですが、仮にこの傾向が少しずつ明確になっていけばJREITにとっても朗報となります。

JREIT市場の投資家は、現在、外国法人がトップシェアーを持っていて、やや偏った傾向にありますが、JREITが株式や債券と異なる動きを持った投資商品となれば、国内機関投資家や国内事業法人の投資需要を呼び込みます。 又、個人にとっても401Kの年金投資のポートフォリオに積極的に組み込まれる可能性も期待出来ますので、JREIT投資家層の拡大と多様性の確保に繋がり、JREIT株価のボラティリティーを小さくします。
仮定の話ではありますが、これらの事は、投資家とJREITの双方にとってメリットのある事ですので、今後の動きを注視したいと思います。

JREITにとって投資層の拡大と多様性の確保は登場当初からの目標でしたが、実際は進展せず、逆に投資家の集中を招いていました。
然しながら、JREITの成長は主要投資家(誕生当初は地銀、その後は外国法人)によって支えられてきたことも事実ですので、過去の経緯も必要でしたが、これからは本来の目標に向かって動くという期待が持てるかもしれません。
こうなると、JREIT側の意識と動きも重要になってきますので、年内位は様子見でも、来年からは、株式や債券とは異なる動きを示す投資商品として積極的な広報活動が欲しいところです。
JREITも銘柄数の上限が見えてきましたし、当面の市場規模も予測できるようになりましたので、量的拡大の一途から質的な成長に転換する時期になればという期待が高まります。

 
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