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2006. 2.23.Up Dated.
J-REITの新規銘柄
 
 今年に入って、ジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人の上場(2/15)を皮切りに、 トップリート投資法人(3/1予定)、クリード・オフィス投資法人(3/15予定)、ビ・ライフ投資法人(3/22予定)と計4銘柄の上場ないし上場予定が発表されました。

今年の1〜3月で4銘柄の上場は、昨年からの上場ラッシュを引き継いでいるようにも見えますが、これらの4銘柄は以前より上場が予想されていた銘柄ですので、何れもオン・スケジュールでのJREIT進出です。
恐らく、4月以降もオン・スケジュールで進めているいくつかの投資法人の上場予定が発表されると思いますので、今年の上半期にはかなりの数の銘柄が増える見込みです。

一方、05年までの上場銘柄が28銘柄に達しましたので、今年も増資が頻繁に行われると予想されます。
昨年のJREITの増資実績は12銘柄で14回増資を行い、市場から調達した額は4,118億円に上りました。
今年は、15銘柄程度が増資を行い、調達額は5,000億円程度になると考えられますので、新規銘柄の上場と既存銘柄の増資の攻防が昨年より更に厳しくなると予想されます。
現在のJREITの時価総額は約3.06兆円ですが、06年は新規上場と増資で1兆円を調達すると見込まれますので、投資市場が追従して来るか否かも注目です。
株式相場も久々に活況を呈していますので、JREITの商品特性が理解されないと今までのように新規上場も増資も順調に消化されるという訳にはいかないかもしれません。

 JREITも5年目に入って、大分、マスコミ等でも取上げられるようにはなりましたが、JREITの商品特性の浸透となると以前とあまり変わっていません。
本来であれば、拡大期には勢いだけでなく、投資家への説明の工夫等により浸透度を向上させる施策も必要ですが、JREIT全体で対策を採れるような環境整備は進んでいません。
好調な株価を維持している古参銘柄は現状でも良いかもしれませんが、低迷している新興銘柄にとって投資家層の拡大は必須要件ですので、何とかしたいとの思いは強いでしょうが、なかなか具体策が見当たらないようです。
そんな中にあって、日本プライムリアルティ投資法人が、単独で個人投資家への説明会を開催しようという試みがあります。(詳細は http://secure.e-news.jp/jpr/060308/ をご覧下さい)
出来れば、このような動きが活発化して協同で説明会を開催したり、定期的な説明会を行ったりという流れが出来ればJREIT全体にとってプラスになりますので、日本プライムリアルティ投資法人の行動は大事な一石になりそうです。
願わくは、これに呼応する銘柄の登場を期待したい所ですが、果たして、次に動く銘柄が出るのかどうか、今年の上半期は、新規上場と増資だけでなく、JREIT市場のインフラ整備の動きも注目したいと考えています。